共働き住宅ローンの妻に収入保障保険
夫のみが働き、家計を支えてくれていた場合、夫の死後、住宅ローンがまだ残っているときは、団体信用生命保険(通称、団信)で完済され、遺族年金も貰えます。
共働きの住宅ローン返済で妻の死は不利
しかし、共働きで住宅ローンを組んで、妻の収入がパートなどではなく、収入差があまりない夫婦の場合には、残された夫のほうは不利なのです。
たとえば、夫は収入500万円で、住宅ローンや光熱費を払い、妻は年収300万円で食費や教育費を払っていたのに、妻が死んでしまうと、住宅ローンは残り、逆に食費や教育費の分は補てんされません。
遺族年金も18歳未満の子供がいない夫婦では、夫のみ残されると、夫の年齢が55歳以上でないと支給されないのです。
共働きの住宅ローンはペアローンで契約する
通常、夫が住宅ローンの契約者となり、妻はその連帯保証人になることが多いのです。
ただ、これでは、妻の死後、住宅ローンも完済しないし一切、保証がありません。
住宅ローンは、住宅購入時に共同名義にしてローンもそれぞれ組むペアローンにすることによって、妻が死んだとき、妻の持ち分の住宅ローンは一掃されることになります。
ただし、この方法は住宅購入時しか選択できません。
また、印紙税や事務手数料が夫婦それぞれにかかるため、諸費用が数万円で済むものが、十数万円になってしまうこともあります。
連生団信
連生団信という保険もあります。
住宅ローンは夫の単独名義でも団信には両方で入る保険です。
これは、どちらが死んでも、住宅ローンは完済されますが、一部の金融機関でしか取扱いがなく、同じく新規購入時でしか選択できません。
備え的には最大級ですが、通常の団信と比べると、金利が0.18%程度の上乗せなどあります。
妻のために収入保障保険を団信の代わりにする
民間保険になりますが、収入保障保険や遁減定期保険を妻にかけると、団信同様の保障を受けることができます。ローン残高の3割だけを保障するなど比率のコントロールも出来ます。
保険料負担でも団信より収入保障保険のほうが有利な場合もあります。
団信は一律一定ですが、収入保障保険は若い人ほど保険料が安いのです。
非喫煙者や健康な人が割安という制度がある保険会社もあります。
また、民間保険は男性より女性のほうが保険料が安い傾向があります。
ただ、団信の場合は、ローンを繰り上げ返済すると、自動で保険料が減ったり、その分、戻ってきたりしますし、完済の手続きが簡単というメリットはあります。
収入保障保険と団信との比較
保険名 | 30歳女性 | 40歳女性 | サイト | |
---|---|---|---|---|
団信 | デュエット | 35年で約180万円 | 25年で約100万円 | 詳細 |
民間保険 | オリックス生命「キープ」 | 35年で約150万円 | 25年で約118万円 | 詳細 |
T&Dフィナンシャル生命 「家計にやさしい収入保障」 |
35年で約132万円 | 25年で約105万円 | 詳細 |
もちろん、それぞれ、保障される金額(借入金額)で違ってくるので、一概に比較はできませんが、加入する時期によっても、差があります。